COMMENT

(住宅誌インタビューより)

夫は農業を継ぐため、実家の隣に家を建てた。自然栽培の野菜やお米が新鮮なまま毎日食卓に並ぶようになった。「食と同様に、自然に近い家がいいと考えました」と話す夫。自然素材をふんだんに使い、薪ストーブで暖をとり、光や風を招き、雨水を利用するなど、自然エネルギーを活かせる家になった。また、食へのこだわりから、キッチンとダイニングテーブルを一体にした食卓を家の中心に。大きな無垢材の天板は、調理台、作業場であり、子ども達が宿題をしたり絵を描いたり、食事や休憩、だんらん、もてなしの場に。両親は料理をしながら和室で遊ぶ子ども達を見守り、子ども達は、安心して伸び伸びと過ごす。建物自体は小さめだが壁の仕切りが少なく大らかに住んでいる。「いつも家族を身近に感じます」と妻。「食事をつくって食べるまでの過程が全部見える家に満足です」と夫。

テレビは1階に置かず、食を囲む時間を大切にし、夕食は会話をしながら3時間ぐらいかけて食べる。子ども達は食の好き嫌いもない。夫が薪ストーブに薪をくべれば子ども達が手伝い、長女は自然に弟たちの面倒を見る。自然と食を大切にした住まいが、家族のコミュニケーションを育んでいる。

DATA

敷地面積:107.45坪(356.00㎡)/ 延床面積:30.20坪(100.05㎡)/ 構  造:手刻みによる木組み / 設  計:小野幸助一級建築士 / 所  在:遠田群美里町

PHOTO DATA