
今日に寄せて

こんにちは。建築工房零の阿部です。
今日は3月11日。東日本大震災と福島第一原発の事故から11年を迎えました。
本日放送の『マドとマドリの旨い店』でも、社長の小野幸助が、想いを語っています。
(1週間はradikoでもお聞きいただけます!)
阿部が考えたことを少しだけ消化させてください。
先日、仕事でzoomでお打ち合わせしていた方が、同い年だったことに気づきました。
その方は、「東日本大震災がきっかけで、大学で建築や防災を学ぶことにしたんです」とおっしゃっていて、私も似たようなものだなと思ったのです。
2011年3月に大学入学のために仙台で新居を探していたちょうどその時、地震に遭ったこと。
震災以降に発行している好きなアーティストがつくっている新聞に関わる機会があり、そこで自分と震災について考えなおしたこと。
それまで行ったことのなかった石巻に通い詰めたこと。なんやかんやを経て、新卒で零に入社したこと。
改めて意識することはなかなかありませんが、震災後の日常を生きているんだなと思います。
そして、その震災が無ければ、それによって出会った人や場所やものがなければ、今ここに自分は居ないのかもしれないなとも思います。
震災のこと。原発事故のこと。
地球温暖化のこと。自然災害のこと。政治のこと。世界のこと。
ひとりでは到底どうにもできない諸問題が、顕在化しているもの・していないものを問わず、たくさん横たわっているなかで、
どうしたらいいだろうと考えることがあります。
なにも知らないふりをして毎日過ごすこともできるけど、それもしたくない。でも、どうすることもできない。
そんな中で、私を勇気づけてくれるのは、今の行動選択が間違っていないと思えるかどうか、
自分が社会と接続されていて、どんなにわずかであっても「社会への手ごたえ」を感じられるかどうかなのかなと個人的に思っています。
私は、今この建築工房零という会社に居て、
ここでの家づくりや暮らしづくりの諸事業を通して、
少しでも社会がいいほうに向く手助けが出来ていると思える。
この会社のものづくりや企業姿勢が、社会に対して、地域に対して、メッセージを届けることが出来ると思える。だから、前を向いて頑張ろうと思えるのかなと思っています。
震災から11年。あの日から、そしてこれから。
今日は色々なことに思いを馳せて、黙とうをして、深呼吸をして、また気合を入れ直して、日々の仕事に取り組んでいきたいなと思います。