
設計課のお仕事紹介 Vol.1

こんにちは。設計課の及川です。
もうすっかり春ですね。
今年は私の所属する設計課にも新卒者が配属されます。
実は設計課への新卒配属は零史上初となります!非常に楽しみですね!
さて、そんな謎多き(?)設計課の業務は、「設計」と一言でいっても
プランニング、構造計算、温熱計算、図面の作成、各種申請業務、品質管理・検査等々・・・
沢山の業務があります。
今日は、建築工房零の設計課が行っている業務の「設計」について、どんな取り組みをしているのかを
ほんの一部ですが紹介したいと思います。
■プランニング
・プランニングは、主にアーキトレンドゼロという3Dの設計ソフトを使用して検討しています。
↓こんな感じで入力していくと
↓こんな外観パースや
↓内観のイメージパースも簡単に出来上がります。
また、プランの提案前に構造検討や断熱性能の検討もこちらのソフトで確認しています。
日照や近隣の影響を確認したい場合はスケッチアップというソフトを使用することもあります。
内部から見た窓位置の検討だったり
スキップフロアなどの高さが複雑なプランの検討時にも使用しています。
■温熱環境の検討
先程紹介したアーキトレンドゼロというソフトで断熱性能の計算を行えるのですが、
温熱環境についてはQPEXというソフトを使用して検討しています。
↓こんな感じで地道に数値を入力をしていきます
(設計課の業務はとにかく地味で根気のいる仕事が多いです。。。)
一通り入力を終えると、設計した住宅の熱負荷や、設定温度をキープするために必要な冷暖房費が算出されます。
簡易的な室温シミュレーションや、エアコン選定時の資料としても使用しています。
このソフトを使うことで、建築工房零が積極的に取り組んでいるパッシブ設計について、
数値を確認しながら検討することが可能になりました。
■耐震性の検討
耐震性能については、ホームズ君という構造計算ソフトを使用して検討しています。
↓このように部材にかかる応力がビジュアルで分かりやすく表示されるので検討に重宝しています。
↓NGの部分が出たら仕様や計画を変更しつつ調整していきます。
許容応力度計算という安全性の高い構造計算の方法で耐震等級3をクリアするため、
梁一本、基礎の鉄筋まで詳細検討します。
また、耐震性についてはウォールスタットという別のソフトを使って、
地震動が起きた際の倒壊解析を行ったりもしています。
左が計画していた建物、右が計画建物の弱点を補強した建物
地震動を与えると、変形が大きい箇所の色が変わっていきます。
左は倒壊しましたが右は無事でした。
実はこの左右の建物、耐力壁の数はどちらも一緒です。
それ以外の雑壁を利用して耐震性を向上させています。
耐震性を見える化できるこのソフトは本当にすごいなーと思います。
特に、大地震が繰り返し発生した場合の耐震性能が確認できるため、
より安全性の高い家を設計できるようになりました。
■図面作成
今まで紹介した検討内容を、最終的には図面に落とし込みます。
建築工房零では、JWCADという一般的に普及したソフトをメインで使用しています。
↓実際の作図画面です
実はこの作図作業が設計課業務のメインで、一番地味で時間がかかります。。
これらの作業が全て一つのソフトで統一できたら良いのですが、なかなかそうもいきませんね。
(あったとしても、多分手が届かない値段になるでしょう。。。。)
さて、今日は設計課が行っている業務や使用している設計ソフトについて紹介させていただきました。
建築業界では大工さんと並んで「花形」と言われている(気がする)設計ですが、
実際には超地味で根気のいる業務が多いです。。
ですが、永く安心して快適に住める家をつくるにはこういった沢山の検討が必要だと考えています。
これからも、もっと勉強してもっと良い家を沢山つくっていきたいと思います!
こんなマニアックな話を最後まで読んでくださりありがとうございます。
設計課の及川でした。