
零の想い。タグライン
お疲れ様です。疲れてないけど。
オノです。ヒゲメガネです。零です。
このくだりも飽きてきました。
一年ほど前からずっと考えてきた「零のキャッチフレーズ」ですが、
学びを深めていくとそれは世の中では「タグライン」と呼ぶそうです。
キャッチフレーズは商品に対して使うことが多いようです。
なかなか決まりませんでしたが、やっと決まりました。
ここまでの道のりです。
「暮らしを取り戻す。」(個人的にはずっと使ってきた言葉)
今の我々の暮らしは自分たちの手の中ではなく、
なにか遠い、大きいものに依存してしまっているのではないか。
エネルギーも食も楽しみも仕事も。
自分たちの手の中に取り戻そう。できる範囲でいいから。
そんな暮らしの豊かさを家づくりから広めていきたい。
・・・・・でも、なんか重たい。。
震災で暮らしを失ったの?という勘違いを呼ぶ。
義務感を感じる。うちは共働きだから無理、とか。
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「どこにもない、普通の家」
零の家のとことん考え尽くした設計の深さを少し伝えられるのではないか。
奇をてらったデザインではなく、普遍的な美しさや普遍性、自然環境に対する親和性や合理性を感じてもらえるのでは。
・・・・・言葉としてはわるくないが、よくよく考えるとコレは我々の想いの詰まった「タグライン」ではなく、
商品の「キャッチコピー」になっている。
今回伝えたいのは商品ではなく会社としての想い。方向性、価値観。世界観。
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「暮らしを日々の手の中に」
わかりにくい。何か手作り?みたいな程度しかイメージできない。
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「暮らしに感動は多いほうがいい」
我々が伝えたい、「日々の暮らしの中の営み。そしてその中にある喜び」を感じさせる。
・・・・・しかし、「感動」という言葉が、なにか特別な日や特別なイベントを連想させる。
そうではなくて、日々の足元の暮らしの中の幸せを見つめ直す感じにしたい。
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「家に暮らしを取り戻す」
家に、とつけることで、特別な家の外にある幸せから家の中にある普段の幸せに視点が移る。
レストランもいいけど、家でみんなで作るご飯は楽しい。美味しい。
キャンプ場もいいけど、家の薪ストーブで眺める炎は楽しい。暖かい。
旅館で過ごす特別な日もいいけど、手入れを楽しむ家の庭の季節の移ろいは嬉しい。美しい。
エアコンやメンテナンスフリーで「楽」な暮らしもいいけど、
メンテナンスできる素材や家と共に育っていく「楽しさ」をもう一度取り戻したい。
・・・・・・しかし、「零の家」というワードをつけたいと思うと長い。
「零の家」という言葉に力がある。ぜひ使いたい。
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「暮らしの幸せ、零の家」
住む人が義務感や重たさから、零の家に住むと得られるベネフィットを連想できる。
・・・・・しかし、言葉として弱い。空気コピー。
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「零の家 くらしを取り戻す。」
ちょっとだけ変わって結局帰ってきた。
ただいま。おかえりなさい。
ちょっとくらい癖が強い方が思いが伝わるのではないか。
勘違いを恐れて言いたいことを言えてないのでは意味がない。
暮らしの楽しさ 嬉しさ 喜び 感動 豊かさ などは伝わりにくいかもしれないが、
一番伝えたい思いに集中することで鉛筆を尖らせてみる。
実はこのほかにも何十個もみんなで考えました。
時間もかかりました。途中でやんだくなったときもありました。笑
・・・・・でも、やってよかったと本当に思っています。
自分たちの想いや強みを整理することができました。
お付き合いいただいたスタッフのみんな、湯浅商店の松永さん、インテグの菅波さん三浦さん、本当にありがとうございました。
終わりのような感じで書いてますが(笑)、これからサウンドロゴやビジュアルものにまとめていきます。
たのしみ。
・・・・・おしまい。
代表取締役社長
一級建築士 小野幸助
消費型の家づくりと化石燃料依存からの脱却を志し2005年に(株)建築工房零を設立。以来、社是「地球と暮らそう」を具現化する事業を、自然素材と自然エネルギーを利活用する家づくりを中心に展開。震災後更に、自然エネルギー推進活動に全力で取り組んでいる。
