Q. 零の家はなぜ杉の床材を利用しているのですか?

Q. 零の家はなぜ杉の床材を利用しているのですか?

Q. 零の家はなぜ杉の床材を利用しているのですか?

A. 1番の理由は、無垢の杉(以下:杉)が一番快適だからです。

零の家では床材に杉を採用していますが、同じ「木の家」でも使われる床材は、「合板フローリング」「広葉樹(ナラ・クヌギなど堅い木)」「針葉樹(杉・松など柔らかい木)」などさまざまです。杉の快適性の秘密は大きく3つあります。

1つ目は調湿効果です。湿気が多いときは空気中の水分を吸収し、乾燥しているときは空気中の水分を吐き出して、室内の湿度を一定に保とうとする特性があります。この特性により、冬はあたたかく、夏はべたつかずに快適にお過ごしいただけます。

2つ目はあたたかさです。一般的な合板フローリングは冬場に冷やっとすることがありますが、杉は内部に多くの空隙があり、熱の伝導率が低いことから合板フローリングに比べると、人の体の熱が床に移動しにくくなるため、暖かく感じます。

3つ目はやわらかさです。1つ1つの細胞の密度が低く、空気をたくさん含んでいるため柔らかい肌触りとなります。柔らかいため長時間立っていても疲れにくく、お子様が素足で走り回っても安心です。

【杉は、傷つきやすく、直しやすい】
快適性が高いことが採用の理由ですが、杉には他にも特性があります。
柔らかい、ということは、傷がつきやすい、ということ。完成した家に傷ひとつ付けずに完璧な状態をキープして暮らしたい!という方には不向きかもしれません。
しかし、その特徴はデメリットに見えがちですがメリットでもあります。傷がつきやすいですが、目立ちにくく、直すこともできます。逆に、メンテナンスフリーの素材(合板フローリングなど)は、めったに傷はつきませんが、ついたら直せない=メンテナンスできないというデメリットがあります。

 

【床の仕上げ】
杉に興味を持ち始めた人も、「結局汚れや傷がつきやすいのはちょっと・・・」と思っていませんか?素材の特徴としてはその通りですが、もちろん何も対策しないわけではありません。
どんな塗装をするかで、変わります。
零の床の仕上げはオイル塗装です。オイル塗装は何も塗装をしないものに比べ、しっとりとしたつや無し仕上げになります。
オイル塗装を施す理由は、スギの特徴を殺さず、撥水性、耐水性を高めることができるからです。しょうゆをこぼした時も、さっと拭けば汚れが落ちやすくなります。
ここでウレタン塗装を施してしまうと、傷はつかず、落としやすくなりますが、無垢材特有の香りがせず、あたたかさも半減します。その素材の良さを殺してしまうことになるのです。
床の冷たさは何も樹種だけの問題ではありません。杉でも表面に厚密加工をしたり、ウレタン塗装などの塗膜のある塗装をしてしまうと冷たくなってしまいます。汚れないように、傷がつかないように、とすればするほど、木材の良さは失われていきます。
杉のうれしい効果を生かしつつ、メンテナンスをしながら長く付き合っていくことのできるオイル塗装仕上げは、暮らしを快適にし、大切に住み継いでいくことのできる家となります。

【経年変化】
杉を含め多くの無垢材が経年変化をすることも特徴の1つです。
杉は年数が経つにつれて味わい深い飴色に経年変化します。

 

築10年の住まいの写真

住み続け手入れすることで、変化していく素材の表情を楽しんでいただければと思います。

【収縮と膨張】
無垢材のメリットとして調湿効果がありますが、その反対に収縮と膨張というデメリットを持っています。
夏は空気中の水分を吸い込むため膨張し、冬は乾燥するため木材に含まれている水分を吐き出すことで収縮し、1~2㎜の隙間ができることがあります。この隙間にほこりが溜まりそうですが、無垢材は静電気が発生しづらいため、比較的ほこりが溜まりにくいです。
収縮・膨張することが調湿効果のある無垢材の証となります。
また、零では床にレールがある戸ではなく天井にレールがある吊り戸が多いのですが、これも収縮・膨張の対策の1つです。床にレールがある戸の場合、戸が膨張すると床のレールがきつくなり開け閉めがスムーズに行えないことがありますが、吊り戸であれば戸の膨張に左右されることなく開け閉めができます。また、床にレールがないことからレールにほこりがたまることもがなく、お掃除がしやすくなります。

どんな素材にもメリットデメリットになる特徴がありますので、その特徴を知ったうえで「自分たちに合うのはどれ?」と選んで頂くことをおすすめします。

杉の床の快適さ、心地よさを零の展示場、完成見学会などでご体感いただけます。


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