
零の家のなまえ
「赤い階段の家」に暮らしていたことがあります。
3~4歳ころなので記憶はとてもぼんやりしていて、どんなおうちだったのかはほとんど覚えていません。
ですが、赤いカーペット敷きの階段だけは強く印象を残しており、母をはじめ周りの大人たちが思い出話をするときも「あれは赤い階段の家にいた時だったかねー」と表現されます。
思い出とともにその時暮らしていた場所である「家」を思い出す。
すまいと暮らしはつながっているなあとしみじみ感じます。
赤い階段の家は勝手に呼んでいた名前ですが、零でもおうちに名前を付けることが多くあります。
「大きなテラスのある家」「空色の家」「傾斜地に建つだんだんの家」などは赤い階段の家同様その家の特徴をそのものずばりで名付けたもの。
零の提案型住宅(建売住宅)第1棟は「台所の家」で、コンセプトをシンプルに名前にしていて私は個人的に大好きです。
「春夏秋冬を楽しむ家」「共にすごす家」「外へつながる家」これらはそのおうちで過ごすすまい手さん目線のネーミングでしょうか。
また、「明の家」「宵の家」や「空の家」「風の家」「土の家」は、それぞれが双子車ならぬ双子家、三つ子家とでも言いましょうか。
根っこのコンセプトを大事にしつつそれぞれの個性も見つめるこの漢字一文字シリーズも素敵。
「杜」を育みながら、育まれながら暮らす。
その「杜」の木々からもらえる「こもれび」とともに暮らす。
こもれびのかたちはいつだって太陽のかたち。
だからこもれびの家は「太陽の家」でもある。
自然とともに、いや、私たち自身も本来自然の一部なんだ。
そう感じさせてくれる名前だと、私は思います。
世間では10連休の真っただ中、建築工房零も本日より6日(月)までお休みですが、
この「杜くらし愛子中央」は、連休中も10~16時までOPENしています!!
昨日今日は「平成」を名残惜しむような空模様でしたが、明日からは日差しも暖かになりそうな予報。
ぜひ、おうちにつけられた名前とあわせて、ご覧いただけますと嬉しいです。
連日の球場通いで、早くも日焼けしてきた高山でした。
高山 裕佳