
過去を散策する
こんにちは!
ゼロノワ不動産こと不動産事業部 高山です。
不動産の調査で、「地歴調査」というのがあります。
主にはその土地の土壌汚染の可能性を調査するもので、
その土地がこれまでどんな使われ方をしてきたのかを調べる、まさにその土地の歴史を覗く作業になります。
これが、個人的にかなり好きなんですよねー。
調べ方は、一つには登記簿謄本を取得して、どんな方が過去その土地を所有していたのか調べます。
謄本からわかることって結構あるので面白いんですよね!
昭和何年にだれだれさんが購入したんだな。
建物をその何年後に建てて、そのあとこの方が相続したんだな。。。とか。
法人が所有している履歴があれば、工場などの利用がなかったかを確認する手段にもなります。
もう一つに、住宅地図や航空写真などをさかのぼる、という調査があります。
これが、すんごく好きなんです笑
今現在の地図は、インターネットですぐに確認できますよね。
古い住宅地図を調べるのは、図書館での作業になります。(図書館ってだけで浮かれますね)
多くは書庫に保管されているので、窓口の方に何年発行のものを。。。とお願いして、出していただきます。
何冊にもなって重いので、カートみたいなものをお借りします(ほんとに重いんです!!)
そして、閲覧できるコーナーで物件所在地を確認するのですが、市町村合併などで行政区名(住所の名前)に変更があったりして
一筋縄ではいかないときもあります(またそれも楽しいです)
それをひとつひとつ頁をめくり、
「何年前は今と同じ状況だな」
「ん、隣に工場がある」
などを確認していくわけです。
決まりごとは有りますが、多くの場合コピーもできるので、必要なところの写しを取ります。
至極当たり前のことなんですが、今自分たちが見ている景色、暮らしている町並みは昔からこうだったわけではないですよね。
それを改めて確認する作業でもありつつ、「川はちゃんとここに流れている」とこれまた当たり前なんですけどすごいなって思ったりするんです。
何十年も前に生きた人々も、この川を見ていたんだなーって。
調査なのでもちろん仕事なんですけど、過去の散策をしている気分でとても楽しいんです。
楽しさが高じて、去年こんなものまで購入しました。
昭和3年の仙台市全図!!
泉のあたりは残念ながら範囲外でしたが、「宮城野原練兵場」「台ノ原陸軍射撃場」なんていう記載に時代背景を感じたり、大崎八幡宮や大学病院を見つけたり。
手書きで丁寧に書かれたと思われる文字の感じにも、文字愛の強い私は見入ってしまいます。
普段はグーグルマップなど便利なものを駆使して(もとい頼って)しまいがちですが、
こんな古地図と一緒に散歩してみるのもまた、楽しいかなって思ってます。
きっと、大好きな境界杭探しをしながら歩くことでしょう!笑
もし見かけたら、不審がらずにお声がけください。一緒に歩きましょう!