和室の設計

和室とは元来どういう意味であろうか?

おそらく、板の間の洋間が一般的になった中に、畳敷きで和の趣を残した部屋を指すことが多いだろう。ベッドではなく布団を好む方が二階の主寝室を畳にした場合は別にして、ここではそういった意味合いでの和室と言う意味で進めていく。

和室にはどういった役割があるのだろうか?一つの用途に限定せずに、茶の間、客間、リビング・・・・様々な用途を兼用できるのが和室の特徴ではなかろうか?

そういった意味では多用途に使える汎用性を最大限に活かした設計が望まれる。


下に、建売でよく見る間取りを例に挙げる。


折込チラシなどでよく見る間取りだ。
玄関が家の中心にあり、廊下により家が二分されている。2階に主寝室と子供室がある場合、この和室はいわゆる「予備室」的な役割になるのだろう。年に1,2回客間として使われ、後は死に部屋となるケースが多い。南側の条件のよい空間だが、普段は障子を締め切って納戸となってしまう。


次に零での設計の例。





普段、開放されている和室のふすまを高めの設計とすることでリビングの一部として存在する。
子供の遊び場としてもちょうど良いし、日曜日にはお父さんが横になって新聞を読む。
リビングと和室にいる家族とキッチンにいるお母さんとの会話がつながる。
どこにいても家族のちょうどいい距離が心地よい。

普段はダイニングテーブルで食事を取るが、たまの鍋では茶の間として和室を利用するのも良いだろうし、奥様達の御茶のみの時には子供たちが遊ぶスペースにも。 お爺ちゃんお婆ちゃんが泊まりにきたときには襖を閉めて客間としても使える。 自分達が年をとって足腰が不安になった時には二階の主寝室からこの和室に移ることも可能だ。

空間を最大限に利用する。 無駄なスペースをつくらないことは重要な空間の豊かさにつながり、逆にローコストにもエコロジーにもつながる。