太陽の設計/軒の出と吹抜

先述したように、日本の住まいにおいて庇や軒の出は単なるデザインではなく重要な役割を持っている。 もちろん、雨の多い日本では塗り壁が中心だった外壁を雨から守るのも大きな役割だ。しかし、最も大きな役割は日差しの調整である。
そして、窓は家の急所である。どんなにハイスペックな窓を用いても断熱性は格段に落ちるし、プライバシー的にも欠点となりやすい。
しかし、同時に窓は太陽の光や風を取り込み、外と内をつなげる重要な装置でもある。
最小限の窓で最大限の効果を得るには窓の計画において庇やルーバーを利用する技術と工夫が必要とされる。
設計の質が問われる重要な所だ。

仙台における太陽高度は 約、夏→75度 冬→28度 程度になる。 図1のように夏の照りつける太陽は庇が長いことで部屋の中へは入らないが、太陽高度の低くなる冬の貴重な暖かい日差しを家の中まで導くのに邪魔をしない。 地域性を持った理にかなった構造だ。

吹抜も大きな役割を果たす。 庇の下から導かれた冬の太陽光は吹き抜けを通り抜け家の奥まで届く。 北側の住環境に大きな良い影響を及ぼす。

南側に計画した吹抜にはバルコニーがつくとよりよい。 1階開口部の上部に計画されたバルコニーは二階建ての一階における庇の役割を果たし、夏の強い日差しをさえぎる。
また、バルコニーがつくことにより吹抜けのサッシの掃除や開閉も出来る。

バルコニーが取り付く2階の開口部は吐き出しとなることが多いため、2階の子供室などの日当たりも改善される。