自然エネルギーで暮らす

あたりまえの省エネへ

 いま目指すべきは、より省エネルギーな住まいと暮らし。そのためにはまず、無駄をつくらないということが大切です。建物が大きくなれば、建築に必要なコストばかりか暮らしを支えるエネルギー消費量も確実に増えてゆきます。これからの住まいには、贅肉がなく筋肉質であることが求められているのです。零の家は、季節の太陽や風といった自然現象を建築的アプローチによって暮らしに活かしていこうとする理念に基づいてつくられています。太陽光の制御装置ともいうべき深い軒の出や2階のバルコニー、吹き抜けなど、空間を三次元につなぐ光と風の通り道。そうした根本的機能が私たちの暮らしをあたり前の「省エネ」へと導いていきます。

木質バイオマスエネルギーの可能性

 薪ストーブの燃料となる薪。炎のぬくもりは心と体をあたためてくれる一方「木を切り出すことが森林破壊を招き、煙突から出る煙が地球温暖化に拍車をかけるのでは」といった声も多く聞きます。しかしながら、木を計画的に使うことは、森林を守り、地球温暖化を防ぐことにつながっていることはあまり知られていません。
 木は光合成により大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収し炭素(C)を木の骨格として固定し、酸素(O2)を放出します。そして、最終的に木が朽ちて土に還ろうとする時、微生物の分解により吸収してきた二酸化炭素(CO2)が大気中に放出され、その二酸化炭素(CO2)が再び光合成により木に吸収されるライフサイクルとなります。
 このことからも、木を使わないでいるよりも、計画的に伐採し有効に使うこと、そして若い木を育て循環させることが、地球温暖化の防止に効果的であることが見えてきます。木は化石燃料と異なり、新たな二酸化炭素が発生せず、短いサイクルで再生・循環してくれる、持続可能なエネルギーなのです。

木材の製材時に出る木屑などを、熱圧縮成型した固形燃料「ペレット」

私たちは、植物性廃食油を利用して、ディーゼルカーを走らせる取り組みを行っています。

太陽で整える温熱環境

 太陽熱や夜間の放射冷却を利用して屋外の新鮮な空気を暖めたり冷やしたりして室内に導入する、空気集熱式ソーラーシステム「そよ風」。このシステムは環境に負荷を与えず、朝夕の温度差を少なくし、冬暖かく夏涼しい、年間を通じて穏やかな温熱環境を可能にするシステムです。運転の際使用するファンの稼働電力はわずか電球1個分程度。外と室内を遮断し強制的に冷暖房を行うのではなく、自然とのつながりの中で快適な暮らしをサポートしてくれます。

脱原発、脱化石燃料は、私たちの責任

 私たちは、太陽の恵みと豊かな土壌、澄んだ水によって生かされています。今この自然の秩序が、私たち自身の手によって破壊されているといっても過言ではありません。外で思いきり遊べないような、畑の野菜が食べられないような、そんな悲劇に代えてでも手に入れたい豊かさとは、何なのでしょうか。そんな社会を決して残してはいけないと、心からそう想います。