
人が建物に生活を合わせるのではなく、 人の生活のためにオリジナル建築を。
言うまでもなく、家はそこに住まう人の思いが最優先されなくてはいけない。
しかし、建築というものは広範囲な、しかも専門的な知識が必要になる分野である。
「家づくりに際して、建主さんは疑問、不安などいろいろな思いが頭の中を駆け巡ると思います。
それらをプロの立場から解消していき、希望と安心に変えてあげることが建築家としての役割である
と考えます。建築は手づくりとよく聞きますが、私は使う人そして見る人のことを思う気持ちでつくる
『気づくり』だと思っています」と東山氏は話します。
父親も建築士であったため、幼いころから図面を見ることが多く、「自然にこの道へ進みました」という彼。
リーズナブルでシンプル、自然素材がもたらす安心感というキーワードの仕事を手がけている。
また、彼の仕事でもっとも顕著に現れるのが『光』を室内に呼び込む設計である。
「日のあたらない場所に光をもたらす工夫を凝らすことで、プランにもいろいろな可能性が広がってきます。
このBlight placeではより効果的な光の構成ができたと思っています。模型段階で実際に光を当てて何度も
シミュレーションを重ね、出来上がった構成なんですよ」と東山氏。階段スペースに多くの光を取り込むこと
によってそこをある種の陽だまりにし、そこから各部屋にいろいろな光を入れていく。バルコニーに渡る
格子状パネルも階下に暖かい光をもたらしている。また、コの字型に配された建物に包まれた中庭は、
部屋のひとつと位置づけ、内外の違和感なく使用できるようにイメージされている。
「人に個性があるように、建築も利用する人に合わせた良い意味での個性が必要」と話す東山氏。
人が建物に生活を合わせるのではなく、あくまでも人の生活に合わせる、それが建築の本質なのだと感じた。
1.ひだまりをつくる。それがこの家のコンセプト。
2.大きなガラス面を通してたっぷりの光が届けられる寝室。
3.開放感を出す工夫がそこかしこに見て取れる。
4.フロアは自然素材の塗料を用い、オフホワイトのやわらかい空間が実現。
5.リビングからダイニングを望む。すみずみまで光が届いている。
6.ウッドデッキを配した中庭はもうひとつの部屋として考えられている。
7.木製のルーバーが目隠しにも、個性的な概観のポイントにもなっている。

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